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帰還
傷つき、疲れ果てた共和国軍の兵士が故郷へ帰ってきた。父は、息子は、兄は、弟は、友は、迎える家族たちの視線は傷ついた隊列にそそがれる。
兵士たちばかりではない、戦闘ゾイドも被弾し、焼かれ、ボロボロに傷ついている。そして、愛機に乗る戦士もまた同じだ。戦いの初期のころはまだ小ぜりあい程度であったが、レッドリバー戦役以来戦火は拡大する一方で、共和国も帝国も日に日に消耗は激しさを増していった。
勝利に歓喜していた星人も、次第に深刻化する被害に家族や友の無事を祈る静かな出迎えにかわっていった。
しかし、傷ついたゾイドは直ちに修理して最前線に復帰させなければならない。共和国の工場では次々に運びこまれてくるゾイドの修理に24時間体制を敷いていた。メカニックたちは使い物にならなくなった装甲をとりかえ、破壊されたり、火力で焼け爛れた砲身をクレーンで取り外し付け替える作業を必死で進めている。工場をフルに操業にしても間に合わず、未修理のまま出撃するゾイドも少なくない。
戦っているのは前線の兵士だけではない。工場で働くメカニック、家を守る家族も平和と愛のために戦っているのだ。
静かにのぼる朝日を浴びて、誰に見送られることもなく修理の終わったゾイドが出陣する。彼らが無事に帰還する日はいつくるのだろうか。
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