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外敵来襲

中央大陸統合軍と暗黒大陸軍

ZAC1955年~ZAC1956年

 一計を案じたヘリックは単身、この暗黒大陸を目指し鳥型ゾイドを駆り出発した。

 東側の指導者ヘリックの不在は極秘とされ、影武者を立ててその事実は隠された。

 ヘリックが旅立ってから1年以上が経ったある日、中央大陸は未知の軍団の進攻を受けた。 見た事もない軍隊は、空と海から一気に大陸に上陸、何の前触れもなく攻撃をしかけて来たのだ。東西2大部族間戦争に疲れ果てていた大陸の人々は、この奇襲になすすべもなく敗退していった。

 

 この未知の軍団こそ、北の暗黒大陸からやって来た強力な攻撃隊である。暗黒大陸に住む恐ろしい部族……それは大陸に住む人々にとっては神話の中の存在でしかなかったはずだ。

 なんの前触れもない、突然の攻撃を受けた大陸の軍隊は、命令、指揮系統に混乱をきたし、ただただ混乱し、敗走した!

 大陸の危機!――が、この時立ち上がった者がいた。ほかならぬ暴君、ガイロスだった。彼は東側との休戦協定を提案すると、すぐさま西側軍隊を再構成し、ただちに暗黒大陸軍への反撃に転じた!

 ガイロス率いる反撃軍は善戦したが、その損害はあまりに大きかった。これを見た東側軍もこの反撃に同調した。大陸は皆で守らなくてはならない!戦いは一進一退を繰り返した。

 しかし、暗黒大陸軍はさらなる増援部隊を投入し、大陸軍に襲い掛かった。

 

 こうして30日がたとうとしていたある日、傷ついた一機のトリ型ゾイドが大陸軍の基地に降りたった。 機のコクピットからあらわれたのはへリックであった。

「ガイロスよ、我々の戦うべき相手は、この豊かな大陸をねらう異国人たちだ。私は長い旅をしてきた。ゾイド星は大きい、この星をとりまく宇宙も壮大だ。我々はほんの小さな大陸にすむ小さな生きものにすぎない。

 みにくい争いをしているうちに我々はすべてを失うことになるだろう。目を開け!ガイロス」

 

 ガイロスは決して征服を見るだけの野心家ではなかった。いま何を成すべきかを悟りヘリックの指揮をサポートし、よく部族をまとめ、兵士を励ましヘリックとともに先頭に立って一気に大陸の空を外敵から奪回していった。

 

 ヘリックは世界の広さを人々に説いた。

「我々は小さな大陸に住む友人だ。力を合わせ団結し、外的と戦わなくてはならない!ガイロスの勇気と我々の知恵を合わせれば、必ず強敵に勝てる!」

 

 みにくい争いに明け暮れていた星人は祖先ののこした教訓「星人と動物たちは仲間」を思い出し、ヘリックの下にひとつに集まった。大陸の全軍は統合され、迫り来る敵の第2派攻撃隊へと立ち向かった。言語の異なる様々な部族の軍隊が共同戦線を張り、暗黒大陸軍と戦った。

 

 しかし、敵は強力だ。未知の兵器は統合軍の攻撃を跳ねのけてゆく…

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