ヘリック共和国軍とガイロス帝国軍の間で1年半に渡って繰り広げられてきた西方大陸戦争は、共和国軍勝利のうちに終わろうとしている。だが、共和国軍もまた傷つき、帝国軍には十分な戦力が残されている。互いの存亡をかけた真の戦いは、むしろここから始まるのだ。

　新たなる戦いの舞台は、帝国軍本土ニクス大陸。天然の要塞のような険しい大地が、どこまでも広がる惑星Zi最北の大陸である。
　そこは、つかの間の春と長き冬を繰り返す極寒の地。東西南北に伸びた火山脈が、絶えず巨大地震を引き起こす危険地帯（皮肉にも、この火山脈の地熱エネルギーが、ニクスの生命を育んできたのだが…）。それゆえ古来、ニクスの人々は他の大陸へ進出することを夢見、そして、他の大陸の人々はニクスを「暗黒大陸」と呼んで恐れてきた。果たして、ヘリック共和国軍はこの暗黒の大地を制し、この星の戦いの歴史に終止符を打てるのだろうか――！？