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再会

 ある日、ゼネバスはミサイルという武器のテストをするために砂漠へ出た。そこは、かつての戦いの残骸がさらされ絶好の試射場になっていた。

 地球人の作ったミサイルとはどんな武器なのか、ゼネバスはその時を待った。
 地球人の指導者ランドバリーはレッドホーンに装着したミサイルに発射の合図を送った。目標は遥か2kmかなたの共和国ゾイドの残骸である。白煙をのこして発射されたミサイルは、一瞬にして正確に標的を捉え完璧に破壊した。

「スバラシイ」

 ゼネバスは思わず心のなかでつぶやいた。共和国軍の敗走する姿さえ目に浮かんだ。
 その時である。逆の方向から、ピカッと光が感じられたと思った瞬間、ミサイルを発射したレッドホーンのコクピットが吹き飛んだ。ゼネバスは光の方向に双眼鏡をむけた。そこには、同じように双眼鏡でこちらを見ている兄ヘリックの姿があった。
 ヘリックは、地球人のつくったレーザー砲の試射を見るためにここ砂漠の戦場へときていたのである。
 図らずも弟ゼネバスのミサイルを目にすることになったが、それ以上に弟の姿を別れて以来はじめて双眼鏡にとらえ、懐かしさがこみあげてきた。 

 しかし、10年ぶりに見る弟の目は憎しみに燃えていた。

 そして、共和国同様、帝国も地球人の指導によって武装の強化をすすめていることを知り、事態はいっそう悪化していることを認めざるをえなかった。

 兄弟の再会は新たなる戦いのはじまりであった。 

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