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ゾイドゴジュラス秘密指令

帝国側最新メカを探れ!

ZAC2035年

①一通の極秘通信が共和国軍司令部を大混乱に陥れた。無線は帝国内に潜入していた共和国諜報員からのものであった。

 

「テイコクグン、オオガタ、ゾイドノ、カイハツニ、セイコウ、セリ」

 

 アイアンコングの共和国侵入からわずかに二年。共和国軍はまだその痛手から立ち直ってはいなかった。 サラマンダーの誕生以後、いまだ新しい大型ゾイドの完成はない。アイアンコングに対抗できるメカも持たぬ現在、この上強力な敵ゾイドに参戦されれば苦戦は目に見えていた。

 

「どんな犠牲を払っても、敵の新型ゾイドのデータを入手しなければならない」

▲帝国基地の地図

(番号はストーリーの場所を示す。)

 緊急会議の結果、決定された作戦は、ゾイドゴジュラスによる単独強行偵察であった。
 最大離陸重量を可能なまで上げた四機のサラマンダーが、深夜、国境近くの基地を飛び立った。四機の胴体からのばされたワイヤーの先には、特殊任務につく一台のゾイドゴジュラスが危なげにつり下げられていた。サラマンダーの巨大な翼が、帝国領土上空の広大な闇を切り裂いて行く。
 めざすは、新型ゾイドの眠る帝国特殊工場である。

②ゾイドゴジュラスはゲートを打ち破り工場内に強行侵入。諜報員の送ってきた地図をたよりに新型ゾイドを探し出す。

 

 作戦に許された時間はわずかに15分。15分後に飛来するサラマンダー編隊に回収してもらえなければ脱出は不可能だ。

 

③迷路のように入りくんだ工場内の通路。しかし、ゾイドゴジュラスのコンピュータには進むべき道筋がインプットされている。

▲ゾイドゴジュラスから共和国司令部に送られる作戦情報。 残り時間とパワーが一目でわかる。

 特別装着した赤外線アイで敵をよけながら、目標に向かってつき進んで行く。

④通路の奥にレッドホーンを発見。こいつが目標を守る最後の守備兵だろうか。
 敵の攻撃をかわすひまはない。レッドホーンの砲弾を浴びながらも、ビーム砲を連射して一気に撃破だ。

赤い部分はレッドホーンの攻撃で被弾した箇所。残り時間はわずか2分。

未知のトラ型ゾイドを発見!

⑤突然のゾイドゴジュラスの乱入に、帝国守備隊は混乱の極みに陥った。
 国境から数百kmも離れた工場に、単独で侵入して来たと考えた者は一人もいなかった。誰もが、共和国の大軍が攻めて来たと考えたのだ。そのため守備隊のほとんどが工場の外に出て防御線をはり、工場内は一時的に無人状態になった。

 

 幸運の女神は、勇敢なゾイドゴジュラスのパイロットにほほえみかけていたのだ。

 しかし、ゾイドゴジュラスが無事共和国へ帰還しなければ、この作戦は失敗に終わる。 なぜなら、入手した新型ゾイドの多量な情報を、短時間で共和国司令部に無線で送信することは不可能であり、一度ゾイドゴジュラスのコンピュータに記憶して無事持ち帰らなければならないからだ。

 作戦は成功するだろうか?司令部はただゾイドゴジュラスの幸運を祈るのみだった。

 

⑥通路の奥に赤い未知のゾイドを発見。ゾイドゴジュラスの高速コンピューターが猛スピードでデータを計算し始めた。

 

「ヨソウスピード、ジソク200キロ…」

⑦コンピューターの計算がほとんど終わりかけた時、突然守備隊のアイアンコングが現れた。ミサイルランチャーの銃口が、ゾイドゴジュラスにつきつけられる。戦うか、それとも脱出するか?

▲パワーは脱出必要量のみ。時間は残り50秒。

⑧ゾイドゴジュラスの脱出用ロケットが火をふいた。全エネルギーを使って工場の天井をうち破る。

 あわててミサイルを発射するコングを尻目に、ゾイドゴジュラスはサラマンダーの待つ上空へ脱出した。

▲残り時間はわずかに7秒。一か八かの作戦は、ゾイドゴジュラスの活躍で大成功に終わった。

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