ゾイドゴジュラス・9バリエーション
打倒コング!改造作戦
ZAC2033年
恐るべき敵、アイアンコング!
何とか撃退したとはいえ、ゾイドゴジュラスを破壊されたショックは大きかった。
「もう一度コングの大軍に侵入されたら防ぎきれるだろうか?」
危機を感じた共和国軍は、直ちにゾイドゴジュラスの強化改造計画に着手した。
共和国軍開発局に所属する九つの研究所に開発指令が出された。指令は三つの部分に分かれていた。
「① コングのミサイル攻撃にたえうる防御力を持つ。
② コングを行動不能にする攻撃力を持つ。
③ ①か②、いずれかの能力を持つゾイドゴジュラスを開発すること」
▲バトロイド(戦士)タイプ
腕を改造して、ロケットランチャーを持たせた。ロケットエンジンを背中に装備し飛行も可能にした。
▲高速移動タイプ
スピードアップしてコングの攻撃をさけようというねらいで作られた。最高時速200km(コングは時速150km)の記録を持つ。
▲戦車タイプ
脚部を戦車に改造し、スピード、攻撃力、脚部の防御力アップをねらった。7連発ミサイル砲などを装備。
▲飛行タイプ
巨大な翼を装備。急降下からの踏み潰し攻撃に威力がある。翼を外せば直ちに地上で戦える。
▲格闘戦タイプ
コングの長い腕からくり出されるパンチに対抗して、腕に巨大な回転のこぎりを装着しためずらしい改造。
▲長距離ミサイルタイプ
コングと同様に、長射程距離を持つ大型ミサイルを装着。都市攻撃もできる。
▲強化装甲タイプ
コングの2種類のミサイルの直撃にたえられるように、全身をぶ厚い装甲でガードした。
▲ハンドミサイルタイプ
両腕にドリルミサイルを装備。接近戦でコングの動きを止めるのがねらい。
▲長距離砲タイプ
射程距離を可能なだけのばしたキャノン砲を2連装備。コングに先制攻撃を浴びせる。ミサイルに比べ、連射がきくところが有利だ。共和国軍に制式採用された。
開発に許された時間は短かった。すべての研究所で、すべての科学者、技術者が開発に参加した。共和国の命運がこの改造研究にかかっているのだ。
完成した改造タイプはすぐに戦場に送られ実戦でテストされ、また改造を加えられた。こうした厳しいテストに合格して正式に共和国軍に採用されたのは、オギータ研究所で開発された長距離砲装備タイプ、後にゾイドゴジュラスMK-Ⅱの名称で呼ばれ、コングMK-Ⅱと熾烈な戦いをくり広げることになる新鋭メカであった。